2018.11.10デュアルSIMが格安通信会社を使いやすくする!
Androidスマホではすでに一般的な機能となっていますが、いよいよ、iPhoneでもデュアルSIM仕様が発売され、DSDS・DSSS等、デュアルSIM仕様が一般的になってきました。
デュアルSIMは読んで字のごとく、2枚のSIMをスマホに装着する事ができる仕様を言います。
これまで1枚(シングルSIM)が当たり前だったスマホに、Androidスマホを中心にデュアルSIM仕様が徐々に拡大しており、使い方によっては、様々なメリットがあります。
今回は、そんなデュアルSIM仕様のスマホで、格安通信会社を活用する方法をご紹介します。
DSSS・DSDS・DSDAってなんだ?
DSSSは、「デュアルシム・シングルスタンバイ」
DSDSは、「デュアルシム・デュアルスタンバイ」
DSDAは、「デュアルシム・デュアルアクティブ」を指します。
DSSSは、2枚のSIMをスマホに装着できますが、1度に通信に使用できるのは1枚のみの仕様を言います。
DSDSは、2枚のSIMをスマホに装着し、そのいずれでも同時に通信が可能な仕様を言います。ただし、通話中に通信を行うことはできません。
DSDAは、2枚のSIMをスマホに装着し、そのいずれでも同時に通信が可能な点でDSDSと同じですが、DSDAの場合には、通話をしながら通信も可能という点が異なります。
2枚のSIMを使える…というと、すぐにこんな利用方法が頭に浮かびます。
• 仕事用とプライベート用のSIMを使い分けることができる
• 異なる回線のSIMを装着して、電波状態の善し悪しで使い分ける
• 片方を通話定額の大手キャリアSIM、片方を格安通信のデータSIMを装着する
ただ、これらの場合、一般のユーザーとしては、さほど利用価値を見出せる使い方とは言えないかもしれません。
仕事用・プライベート用の回線を分ける必要がないユーザーは多いですし、ある1社の大手キャリアの通信だけが圏外になってしまうような受信困難地域は少なくなっています。
さらに大手キャリアの通話定額とMVNOを組合わせるには、コスト負担が大きく、やはり、これもあまり多くのユーザーが利用価値を見出せるとは言"201811/1111/い難いものがあります。
そこで本稿では、もっと一般のユーザーが使いやすいデュアルSIMの組合せで、しかもコスト削減にもなる方法をご紹介します。
MVNO通話SIM+MVNOデータSIM
MVNOの通話SIMと、同じくMVNOのデータSIMをデュアルSIMとして利用する方法です。
なんだ、③と同じじゃないか…と思われるかもしれませんが、組合せの意図がまったく違います。
この組み合わせで狙っているのは、「格安通信会社のデータ通信の乗換えのしやすさ」です。
ある調査によれば、大手キャリアの料金は割高だと感じており、格安通信に興味はあるが乗換えるに至っていないユーザーに「乗り換えない理由」として挙がる事柄が2つあります。
• iPhoneをはじめ、現在使用しているスマートフォンが格安通信でそのまま利用できるか分からない。 SIMロック解除は面倒なので、できればしたくない。SIMロック解除が必要なら乗換えたくない。
• MNPのルールが複雑でよく分からない。手続きが面倒。できればMNP手続きをしたくない。 現在使用している電話番号は継続したいので、MNPが必要なら乗り換えたくない。
このうち、(A)のSIMロックの問題に関しては、複数キャリアの回線サービスを提供する「マルチ・キャリア」化する事で、SIMロック解除不要で乗換えユーザーを受け入れる体制を取る格安通信各社が増えています。
例えば、ドコモ回線+Softbank回線のサービスを提供する格安通信では、ドコモユーザーと、SoftbankユーザーをSIMロック解除不要で受入れられますし、大手3社全ての回線サービスを提供していれば、大手3社どこからでも、手持ちの端末をそのまま利用して乗換える事が可能になるためです。
さらに、手持ち端末の持込みで乗り換えたユーザーが、新たな端末を購入した場合でも、他社へ乗り換えることなく別の回線への切換えられるメリットもあります。
しかし、(B)のMNPに関しては、電話番号を継続したい場合には必須の手続きとなるため、MVNO側で簡易的な方法を提供する事ができません。
格安通信各社では、データ通信に関しては、多種多様なサービスや機能、料金体系を提供しており、ユーザーの使い方や好みに合わせたサービスやプランが選び放題です。
しかし、電話番号を持ち運ぶ制度の煩雑さが邪魔をして、好きな格安通信のデータサービスを気軽に利用する事ができない現実があります。
そこで、デュアルSIM仕様のスマホが役に立ちます。
2枚のうち片方に通話専用のSIMを契約し、これは乗換えずに固定的に利用します。
MNP制度は、通話SIMの通信会社を乗り換えない限り発生しませんので、通話SIMを1社に固定してしまえば、1回の乗換え以降は、面倒なMNP手続きを行う必要がなくなります。
通話に関しては、大手キャリアでも格安通信会社でも品質の差がありませんので、某社の499MBまでデータ通信を無料で利用できるSIMなど、できるだけ安い料金で通話が可能なSIMを契約して固定してしまう事がポイントです。
通話SIMには、必要であれば、「半額通話」や「かけ放題」などの通話オプションも利用可能です。
そして、もう一方のSIMスロットには、データ通信用のSIMを契約します。
「通信速度の速さ」や、「料金の安さ」、「容量の大きさ」や「カウントフリーの適用」など、ユーザーが自分の好みで自由にデータ専用SIMを選んで装着します。
データSIMは、最低利用期間の「縛り」がありませんので、好きな時に、好きな通信会社のデータプランを自由に利用する事ができるわけです。
デュアルSIM活用まとめ
仕事とプライベートを分ける必要がない場合でも、デュアルSIMは上手に活用すれば、料金の節約にもなりますし、格安通信を使いこなす方法としてお勧めです。
最初の1回はMNPが必要ですが、2回目以降は、データSIMを好きなタイミングで、好きな格安通信と契約して利用できるようになるのは、大きなメリットです。
ちなみに、iPhone XS/XS MAXにも「デュアルSIM」の仕様が搭載されましたが、2枚とも物理SIMではなく、片方がeSIMとなっており、現時点では国内にeSIMを提供している通信会社がないため、現在のところ、新型iPhoneのデュアルSIM仕様は利用できません。格安通信会社のeSIM対応に期待したいところです。
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